リオネル・メッシによる、待望のメジャーリーグサッカー（略称：MLS）チーム、インテル・マイアミFCへの加入は、米国におけるサッカー史上の転機である。と同時にスポーツファン達は驚きを隠せない。ほぼ48年前にこれに匹敵する出来事が起きているのだ。同じくサッカーの偉人ペレによる、1975年北米サッカーリーグのニューヨーク・コスモスへの移籍である。
「リオネル・メッシよりもはるか以前に、ペレがアメリカにサッカーの狂乱をもたらした」と題された、著名なワシントンポスト紙による秀逸な記事。このアルゼンチン人選手が米国の地に到達することとキング・ペレの状況とを比較して、当時の記憶をよみがえらせている。
ペレの米国での第一歩は、メッシの到来と全く同じように、変革、疑問、希望、興奮がすべて混じりあったものだった、とワシントン・ポストは振り返っている。この記事はメッシの加入はサポーターの激増やチケット需要の増加を伴っていることにも言及。
昨年12月に亡くなったペレの輝かしい才能は、彼がコスモスにいた時代にもその存在を知らしめた。
エスクァイア誌の編集長であり、ニューヨーク・デイリーニュースのコスモス前担当記者であったデヴィット・ハーシー氏は、この記事の中で思い出をこう語っている。「ペレの加入はアメリカスポーツの風景に地震が起きたような変革をもたらしました。コスモスにいた2年半の間で、ペレはアメリカのサッカーを一変させたのです。それまでは砂利だらけのピッチで新たな移民たちがプレーしていたものを、ニュージャージーのジャイアンツ・スタジアムに77,000人以上のサポーターを集める国民的人気スポーツにしたのです。」
メッシの影響はペレと同じ経緯をたどるように思われる。現在リーグ最下位のインテル・マイアミの観戦チケット料金は高騰しているのだ。
ジ・アスレチックの情報によると、一番安いチケットでさえもすでに350ユーロに達しているとのこと。この価格はNBAファイナル、ゲーム３のチケット料金を超えているということに触れておくべきだろう。バスケットボールは米国においてサッカーよりもはるかに人気であるにも関わらずだ。この傾向は米国のサポーターにとってどれほどメッシが魅力的であるかを証明している。
